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ご挨拶 〜10周年にあたり〜

壁をこえる。時をつなぐ。

グッド・エイジング・エールズ。
これまでの10年、これからの10年。

2010年4月4日の立ち上げから、10年間。数え切れないくらいほど多くの方から、温かいサポート、鋭いアドバイス、前向きな批判とフォローをいただいてきました。また、イベントやプロジェクトに参加いただき、笑顔を届けてくださることも、心強い支えになってきたのだと感じています。そして、世代もルーツもSOGIESCも経験も発想も、本当に多彩な新旧メンバー、ボランティアスタッフにも恵まれてきました。みんなで具体策にてアイデアを出し合い、楽しく企画をつくりあげ、様々な課題や困難にも未来志向で向き合う、そんな仲間となりました。いま、こうして、グッドが活動を継続していられるのは、おひとりおひとりの存在があってこそだと確信しています。心からの感謝を申し上げます。本当に、ありがとうございました。

「すてきなLGBTライフをつくろう」というコンセプトで、キックオフしたグッドですが、原点は、当時テレビで再放映していた映画『メゾン・ド・ヒミコ』でした。楽観的な夢物語、悲観的な将来像、どちらとでも受け止められる内容でしたが、結局はフィクション。現実社会とは程遠い世界。それなら、自分たちの理想の暮らしかた、働きかた、歳の重ねかたを考えてみるのはどうだろう。創ってみるのはどうだろう。未来のホームづくりを目標にしてみるのはどうだろう。そんな思いから、手探りながら、たくさんのプロジェクトが生まれました。

「LGBTと、いろんな人と、いっしょに」という活動メッセージは、2014年10月1日に認定NPO法人となったことを機に、掲げ直したものです。多様なテーマで活動する団体、身近な変革を支えるアライの思い、着実に環境を整えていく企業や自治体の取り組み、使命感や意志を感じるメディア報道など、それぞれがお互いに支え合い、補い合いながら、それぞれの持ち場で社会を動かしていく。そんな胎動を、関わるひとりひとりが感じ、刺激や活力をもらい、グッドらしく社会に貢献したいと頑張ってきた5年強でした。

そして10周年。予想もしていないことが、立て続けに起きました。認定NPOに関する改めてのチャレンジ。新型コロナウィルスの感染拡大と、東京2020オリンピック・パラリンピックの延期。個人的にはグッド原点の『メゾン・ド・ヒミコ』に出演していた、新宿二丁目最長老ゲイバーマスターの訃報も重い出来事でした。なお、多くの方々に緊急での寄付のご協力をいただき、認定NPO再申請に向け動き出しました。この場をお借りして、深く御礼申し上げます。

不安な社会状況は、まだ先が見えませんが、グッドとして目指したい活動、次の10年について見えてきたものがあります。それは、コミュニティが困難な時でも互いに繋がり、違いをこえて支え合える場づくり、持続可能な仕組みづくりです。そして、コミュニティがグッド誕生のずっと前から培ってきた支援や知恵や文化を、次世代に希望としてつないでいく仕組みづくりです。2030年は国連が定めた、SDGsの目標年でもあります。実現には摩擦やハードルがあるでしょうし、自らも変化が必要かもしれませんが、グッドらしく、変化さえも楽しんで、前に進んで行きたいと思っています。ぜひ、ご一緒に。

壁をこえる。時をつなぐ。
グッド・エイジング・エールズ。

今後とも、どうぞよろしくお願いします。

特定非営利活動法人 グッド・エイジング・エールズ
代表 松中 権
メンバー 一同