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グッド・エイジング・トーク #003 〜はたらくLGBT Colorful Eve Reception〜

日時2012年9月17日(月・祝)19:30~21:30

場所ラスチカス (東京都渋谷区神宮前5-47-6)

定員100名程度

受付9/8 13時~

開催概要

終了レポート

世界で活躍する、伝説の国際NGOディレクター登場!

今年で21回目を数える東京国際レズビアン・ゲイ映画祭で盛り上がる秋の東京・表参道。ここにラスチカスというステキなレストランがあります。多くの緑に囲まれた素敵な建物の中に、バーやカフェスペース、また結婚式場などがレイアウトされる贅沢な空間で、東京を中心に展開している「Welcome! Cafe Project」という、LGBTフレンドリーなカフェを集めた期間限定のキャンペーンにも参加してくれています。

ここに国際NGOヒューマン・ライツ・ウォッチのLGBTアドボカシー(啓蒙)担当ディレクター、ボリス・ディトリッヒさんがやって来ました。グッド・エイジング・エールズが不定期で開いているグッド・エイジング・トークに参加するためです。この企画はLGBTもそうでない人も素敵に歳を重ねられるよう、人生の先輩たちにお話を聞くイベントとしてスタートしました。
2ボリスさんはオランダの弁護士出身で、元国会議員です。以前連立与党の一つの政党で党首を務めました。当時オランダは世界で初めて同性婚を合法化しています。ボリスさんは当事者でゲイ、カミングアウトしたオランダでは最初の国会議員。連立政権誕生後、同性婚の問題に着手、この問題のリーダーとして法制化に尽力されました。もちろん反対の声も非常に大きかったということですが、最終的には「婚姻という権利は性的指向に関わらず平等であるべきだ」との考え方が与党内で受けいられたということです。

今回のグッド・エイジング・トークでは、そのボリスさんをお迎えして、セクシュアルマイノリティであるゲイとして、また弁護士・国会議員、また国際NGOディレクターというプロフェッショナルとして、働き、生きていくというのはどの様な事なのか、お話をお伺いしました。

まず話は学生時代に遡ります。ある時ボリスさんはその当時付き合っていた彼女と米国に旅にでます。場所はヒッピー文化全盛のカルフォルニア、サンフランシスコ。そこで偶然であった学生活動家に、彼女の前で「君はゲイではないか」と指摘されます。当時ボリスさんには自分がゲイであるという自覚がなく、ただただ困惑するだけだったようです。その後弁護士資格を取り、裁判所で働き始めた後、自分のセクシャリティを自覚し、当時としては非常に珍しく職場でカミングアウトをします。その後セクシュアルマイノリティ支援の活動にも関わる中、ある有名な活動家の死がニュースとなってテレビに流れます。近年映画にもなったハーヴェイ ミルク氏です。彼が暗殺され、生前の映像が流れて初めてボリスさんは気付きました。あの、自分が学生時代に米国に行って、自分の彼女の前で、当時は自分も気づいていない中、ボリスさんをゲイだと言った青年、正しく彼はハーヴェイ ミルク氏だったのです。

そんな運命的な出会いにも後押しされ、同性婚に限らず司法に関わる中で、人間は平等であるべきだとの思いを強くし、国会議員として立候補し、見事当選、活躍を始めます。
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心を動かしたスピーチ、「時はきたれり」

当時世界中で驚きを持って迎えられた同性婚ニュース。この快挙を実現し、自身も華麗なる経歴を持つボリスさんの人柄はとっても気さくで、チャーミングです。国会議員として活躍した後、今度はそのキャリアを一旦転換し、「一度は住んでみたかった!」というニューヨークへ活動の場を移します。今度はオランダだけではなく、世界中で問題に取り組みたいという意思を持ち、自ら国際NGOヒューマン・ライツ・ウォッチの扉を叩きます。そこで国連事務局や国連人権委員会と共に、現在世界中で同性婚の実現や、セクシュアルマイノリティに対する差別を無くすべく活動しています。現国連事務総長のバン・キム氏は、当初自分は「韓国からきた中年の男性で、この問題は自分には積極的に取り組みづらく、取り組む意思もない」というスタンスだったようです。しかし面談を重ねるうち、彼はこの問題が人権の問題で、セクシャリティに関わらず誰もが幸せになる権利があるという事や、多くの当事者が世界中で自分らしく生きることができず、拷問を受けたり、死刑になっている場合もあるという事を知り、徐々に変わって行ったということです。ボリスさんの話しの最後には、彼の感動的なスピーチ「時はきたれり」が流れました。

会場からは質問の嵐、たくさんの質問に丁寧に受け答えするボリスさんを、トーク終了後もたくさんの人が取り囲んでいました。最後にボリスさんがこう言ったのが印象的でした。「東京の街は数年前に自分が日本にきた時よりも、もっともっとLGBTフレンドリーになっている。日本が性的マイノリティのことで大きく変わるのもそんなに先のことではないと思うよ。オランダも(同性婚や同性カップルの養子縁組みに)最初はみんな懐疑的だった。でも今のオランダの小学生は同性婚が昔出来なかったなんて信じられないって言ってる。」
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飛び入りゲストに、トランスジェンダーを公表しテレビ番組司会をはじめ多方面で活躍する、杉山文野さんが登場。世界保健機構(WHO)が定める世界自殺予防デーの9月10日に、自身が代表として立ち上げた「ハートをつなごう学校」について紹介しました。セクシュアルマイノリティの子供たちの自殺予防のために、多くの著名人やLGBT当事者の大人たちが温かい動画メッセージを送るWEBキャンペーンは、誰が見ても勇気をもらえるものでした。初秋の表参道、素敵な話をたくさん聞いて、うれしい気持ちで会を終えました。この日きてくれた多くの方もきっと同じような気持だったのかなと思わせてくれる笑顔をたくさん拝見しました。この縁を作ってくれた国際NGOヒューマン・ライツ・ウォッチ日本代表の土井佳苗さんに感謝し、会場を後にしました。
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