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「LGBT支援ハウスをつくりたい!」プロジェクトが立ち上がりました。
グッド・エイジング・エールズが参加している新たなプロジェクトが立ち上がりました。そのプロジェクトは「LGBT支援ハウスをつくりたい」。
このプロジェクトは都内を中心に、さまざまな状況におかれたLGBT当事者・生活困窮者の支援を続けている個人・団体が集まったグループで作られたコレクティブインパクト型のプロジェクトです。
プロジェクトでは、この個人・団体が集まったグループで解決に取り組む「LGBTハウジングファーストを考える会・東京」を発足し、ホームレス状態になったLGBT当事者が利用できる支援ハウス(個室シェルター)を開設し、複数の団体・個人が協働して支援にあたることで、問題の解決を目指しています。
「LGBT当事者の貧困によるホームレス状態」の問題は、これまで表だって取り上げられてきませんでした。特にゲイ・バイセクシュアル男性やトランスジェンダーの方が、一度路上に出てしまった場合に入ることが出来る支援施設は不足しています。
「家族やパートナーからの暴力」あるいは「セクシュアリティに由来するメンタル不安」などから陥った貧困による「家がなくなった」経験があるというゲイ・バイセクシャル男性の方は、5.2パーセントにものぼり、それはレズビアン・トランスジェンターでも同じことが起きていると想像されます。
また、社会の中で弱い立場に追いやられやすく、オープンに相談できる社会資源も少ない状況もあり、LGBTであることも含めて悩んでいる方も多いのです。「仕事につく時に差別されるのでは」という恐れもあり、さまざまなことが重なってしまった結果、不安定な仕事につくこともあり、路上での現金収入を得る手段として、個別にセックスワークをすることで、病気や暴力の被害に遭うこともあります。
そして、日本で「ホームレス状態」になった場合、行政がつないだ仮の住まい(更生施設や無料低額宿泊所など)に入り、まずはそこで支援を受けることが慣例となっていますが、多くの場合、それらの施設は「個室」ではありません。また、個室であっても、そもそもの住環境が社会復帰のためには適さない施設が多いのが現状です。
ゲイ・バイセクシュアル男性やトランスジェンダーの場合、同性から性暴力の被害を受けた人が、さらに同じ性別の人と相部屋になったり、ご本人が望むのとは異なる性別での施設入所を余儀なくされることがあり、当然ですがこのような状況は、本人の自立に向けての動きに、大きな支障となる場合があります。
『「お金がない」から「健康を保てない」。「健康ではない」から、適切な相談を考えることができない。「相談できない」から、よい条件の仕事がみつからずお金がない。』という「負のスパイラル」を断ち切り、安心できる「個室」と「経験のある支援体制」が、ホームレス状態になったLGBT当事者にも必要なのです。
プロジェクトの具体的計画としては、中野区内に個室一室を借り、そこを「LGBT支援ハウス」として運用。多数の相談支援団体と連携して、支援を必要としている人につながり、ハウスを利用しながらニーズに合った支援を続けていく計画です。
LGBTハウスの利用は原則として期間限定とし、「ハウジングファースト」の理念に基づき、できるだけ早い段階で安定した住まい(通常の賃貸アパート)へ移行をサポートし、それぞれの新たな生活を応援していきます。
現在予定しているスケジュールは、8月中に物件の調査および内定をおこない、9月頃物件と支援体制の確定。10月より各種設備の準備や告知を開始し、11月より相談者の受け入れを本格化。以降は支援を継続し、LGBT支援ハウスにつながった一名につき3ヶ月程度で、安定した居所(アパートなど)につなぐことを想定しています。
現在クラウドファンディングをスタートしておりますので、
ぜひ、ご支援および情報拡散のご協力をお願いいたします。
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<日本初!貧困・孤独・病気
負のスパイラルから抜け出すための『LGBT支援ハウス』をつくりたい!>